コンフリクト・マネジメントの教科書

ピーター・T・コールマン著/ロバート・ファーガソン著/鈴木 有香訳/八代 京子訳/鈴木 桂子訳

ダイバーシティ、複雑化する働き方の時代、異なる立場や意見の人々に配慮し、どのようにうまくやっていくべきか?
状況をいかに読み解き、「権力」「感情」「変化」を理解して、自分や組織を活性化していくべきか?

昨今注目されるビジネス現場の必須スキルとマインドセットを世界の第一人者が解き明かす。7つの戦略と70の戦術、チェックリストなど、すぐに使えるメソッドが充実。


 「今日の職場は多様性に満ちています。正社員、派遣社員、契約社員、嘱託など雇用契約が異なる人々がいます。世代格差、ジェンダー、身体障がいの有無などさまざまです。
 経済のグローバル化で労働力の移動は頻繁になり、外国人を雇用しているのは、もはや大企業ばかりでなく、外国人労働者抜きでは稼働できない工場も少なくはありません。オープンイノベーションや付加価値のある商品開発では、社内外の人々との協働プロジェクトも一般化しました。
 さらに、ワークを支えているのはライフです。ライフスタイルも多様化しています。独身、共働き、子育て中、介護しなければならない人とそれぞれの家庭事情を抱えた人々が職場に期待することは一様ではありません。
 さまざまな人がいるからこそ、意見が違うのです。つまり、コンフリクトは不可避なものであり、日常なのです。ならば、面倒だと避けるのではなく、意見の対立を効果的にマネジメントする力を持ちましょう。立場や意見の相違を克服し、危機をチャンスに変え、目的を達成していくリーダーシップを時代が求めています。
 コンフリクト・マネジメントは、グローバル化するビジネス環境に身を置くすべての人にとって必須の理論であり、実践なのです」(本文より)

概要

ダイバーシティ、働き方の多様化の時代、異なる立場の人とどのようにうまくやっていくか。注目の紛争解決スキルを第一人者が解説。

目次

Introduction コンフリクトとパワーの関連性
Part I 理論編
Chapter 1 コンフリクトとパワーの本質
Chapter 2 コンフリクトの罠――感情とパワーの問題
Chapter 3 コンフリクト・インテリジェンス
Part II 実践編
Chapter 4 現実的仁愛
Chapter 5 賢明なサポート
Chapter 6 建設的支配
Chapter 7 戦略的譲歩
Chapter 8 選択的自立
Chapter 9 効果的な状況対応
Chapter 10 道義的反乱
本書のまとめ
コンフリクト・インテリジェンス 事前準備ワークシート

著者プロフィール

ピーター・T・コールマン  【著】
ぴーたー・T・こーるまん

コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジとアース・インスティテュートで心理学と教育学の教授を務める。「モートン・ドイッチ記念協調的コンフリクト解決国際センター」と「複雑系と協働のための先進コンソーシアム」の所長を兼務。コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジでは、『紛争解決の心理学』の著者であり、コンフリクト解決の大家である故モートン・ドイッチ名誉教授に師事。コンフリクト・マネジメントの分野では国際的に認められた専門家である。また、経験豊かなミディエーターであり、IBM、シティバンク、国際連合、世界銀行、米国国務省などへのコンサルティング活動も行っている。本書(Making Conflict Work)は、2016年に国際コンフリクト・マネジメント協会から最優秀図書賞を受賞した。

ロバート・ファーガソン  【著】
ろばーと・ふぁーがそん

心理学者、エグゼクティブコーチ、コンサルタントとして米国の主要な企業にコンサルティング、コンフリクト・マネジメント、ミディエーション、リーダーシップの研修プログラムを提供している。主なクライアントとして、クレディ・スイス米国支社、バンク・オブ・アメリカ(旧メリルリンチ)、エイゴン保険などがある。

鈴木 有香  【訳】
すずき ゆか

コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジ国際教育開発プログラムにて修士号を取得。上智大学大学院文学研究科教育学専攻博士後期課程単位取得満期退学。ヴァンダービルト大学講師、カリフォルニア州立大学サンタバーバラ校講師を経て、現在、早稲田大学紛争交渉研究所招聘研究員、NPO法人日本交渉協会顧問。大学、大学院で「協調的交渉論」「ミディエーション」を担当。企業、公益団体などで、コンフリクト・マネジメント、ダイバーシティ、リーダーシップ研修などを行う。主な著書に『人と組織を強くする交渉力』(自由国民社)、『交渉とミディエーション』(三修社)など。2016年度日本プロジェクトマネジメント協会優秀講演賞受賞。

八代 京子  【訳】
やしろ きょうこ

国際基督教大学大学院教育学研究科博士課程後期単位取得後中退。教育学修士。国際基督教大学教養学部助手、筑波大学現代語・現代文化学系講師、麗澤大学国際経済学部教授などを歴任。1995~99年異文化コミュニケーション学会(SIETAR JAPAN)会長。現在、麗澤大学名誉教授、株式会社グローヴァ多様性対応コミュニケーション研修顧問、異文化コミュニケーション学会シニアフェロー。企業や公益団体などで異文化コミュニケーション研修、トランジションやレジリエンスのセミナーを行っている。主な著書に『異文化トレーニング』『異文化コミュニケーション・ワークブック』『多文化社会のコミュニケーション』(いずれも共著、三修社)などがある。

鈴木 桂子  【訳】
すずき けいこ

米国ウェストチェスター大学大学院にて英語教授法(TESOL)修士号取得。プロセスワーク研究所・葛藤解決・組織変革大学院修士課程修了。ペンシルベニア大学ウォートンスクールでのプログラム・コーディネーターなどを経て、JPモルガンの日本法人にて人材教育部門を立ち上げ、バイスプレジデントに就任。その後、エスティ ローダー グループ、ゼネラル・エレクトリックの各日本法人の人事部長を歴任。現在、グローバル人事・コンサルティング会社のフットステップスを創設し、代表取締役。熊本大学大学院の交渉紛争解決・組織経営専門職コースでの非常勤講師も務める。国際オンブズマン協会会員。

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